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[僕の情報と空想の世界。それから]
1年近くも会っていない昔仲のよかった友人から連絡がった。
大学を出ると、世の中が突然めまぐるしくなって、現実が僕たちに押し寄せてきて、世界がどんどん小さくなっていくように感じる。
「きっとこれ以上の生き方はないのだ」とその友人は嘆くように笑って僕との再会を終えた。
3日後、友人の死が僕に知らされた。
伝えてくれたのはその友人の僕の知らない恋人だった。
彼女は簡単に事故の内容を説明してから一通の手紙を僕に渡した。
内容は彼女も知らないらしい。
友人はあまり自分の事を話さない性格だ。
それは親友や恋人や家族であっても同じだった。
その恋人にも彼は何も残さなかった。
僕は、僕の名前が記された手紙を開く。
『どこから始まったかは知らないが、君は僕と空想の世界を生きていたようだ。空想は時に残酷で、終わりや始まりをまとめあげてはくれない。だから僕達はどこから始まったかもわからず、どこで終わったのかわからず、ただその世界を泳ぎ続けるしかない。いつか僕がこの世界からいなくなった時、君は一人でいられるかい?』
友人の恋人がいなくなった1時すぎのファミリーレストランで、僕はその手紙を何度も読み返しながらコーヒーをすすった。
手紙の最後には小さな字で見慣れない住所が書かれていた。
ずっと南のほうの地名だった。
僕は時計を見つめる。
あと4時間で僕は友人と作った空想の世界から抜け出す旅に、南を目指して出かけなくてはならない。
根拠はないが、そう確信していた。
2003年3月4日(火)02時17分
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